2006年05月29日

月的生活 

月は地球で生命活動を営む人類にとってもっとも身近な天体であり
人々の生活と密接な関係の中で生きていました。

日本では月の形の変化に応じて
待宵の月」(14日)、「十五夜」(15日)、「十六夜の月」(16日)
立待ちの月」(17日)、「居待ちの月」(18日)
臥(寝)待ちの月」(19日)、「更待の月」(20日)等の名がついています。

月の明らかな夜を「良夜」と呼び
空が曇って月が見えず、陰暦八月十五夜の名月が見えないことを「無月」といい
雨が降れば「雨月」と称して楽しみました。

そのほかに「新月」、「三日月」、「上弦の月」、「満月(望月)
十三夜」、「女名月」、「十五夜」、「芋掘り月」、「芋名月
豆名月」、「後の月見」、「山月」、「清月」、「朧月」等の名がついています。

特に陰暦8月15日は「月見」「十五夜」「名月」「中秋の名月」などと呼んで
月見を楽しみ、短歌や俳句に詠むことが習わし。

月の満ち欠けを基準とする太陰暦では
満月はもっともわかりやすい目印であり
生活の折り目のよりどころとなっていました。
日本における祭りは、年間を通して
月々の満月を目印として執り行われることが多いのです。

満月の頃の月の位置は地球から見て太陽の正反対に位置するので
西に日が沈むと同時に月が東に登り始める。
雲がなければ満月の光のもとで夜に入ってからも
一晩中農作業を続けることができました。

山野の収穫期と重なるこの時期の満月には
特にサトイモの収穫を祝って「芋名月」と名付け芋をお供え物とした。
欧米では「収穫月」(harvest moon)の後の満月を
狩人の月」あるいは「狩猟月」等と呼んでいる。
狩猟民族にとってこの月明かりのもと
獲物を射止める格好のチャンスを得ることができたのです。

日本では「十五夜」のあとの陰暦9月13日の月を「芋名月」に対して
豆名月」と呼び、豆を供えたり、栗を供えて「栗名月」と呼びました。
この月は「十三夜」、「後の月見」とも呼ばれています。
今日と比べて、月ははるかに民衆の生活に溶け込んでいたことがわかります。



ここに月の光の一般的特質と人間に与える影響をまとめた資料をご紹介。
考える際の基準として、比較の対象を太陽に求めると分かりやすいでしょう。

瞑想的(meditative)
太陽と違い
月の光は自ら燃え立ち爆発することによって得られる光ではないので
冷たく、冷静沈着で、瞑想的である。

自立的(independent)
月光に洗われた清澄な世界では孤独を楽しみ
自分だけの理想の世界を拡げることができる。
昼の明るさの中で、より強く燃え立つ陽光と違って
周囲が闇で覆われたなかで投げかけられる柔和な光は
自立的に孤独でいることの至福感(bliss of solitude)を強く感じさせる。

無意識的(unconscious)
瞑想行為は外界の刺激を断ち、無意識の領域に近づくことができる。

内省的(introspective)
熱を帯びていない月の光は反射的で、内省的な世界へと導いて行く。

自己発信的(projective)
太陽の強烈な光によって照射された世界は
人間に対して強烈な刺激となって注入されますが
月光を浴びた世界は人間が主体的に
その内面を外界に投影することができる世界である。

鎮静作用(appeasing)
陽光と違って、月光は闇を友としていて
自己をとりまく周囲は沈黙し自己の拡張を制限する刺激を抑制する。
月は自己を主張せず、人間の自己拡張を助ける静かな光を投げかける。
感情的になった人間の心に気づかせ、理性を取り戻す力を投げかける。
 
浄化作用(purifying)
心を洗う浄化作用を持つ。
月の光を浴びながら深めて行く想念は次第に純化して行く。

全宇宙的調和作用(cosmic harmony)
地上の世界と調和して多様な景観を生み出す。
月光世界のもとでは森羅万象がきしむことなく渾然と融和している。


 「月の本」
新月、三日月、上弦の月、九日月、十三夜の月、十六夜月、小望月、満月
満ちては欠ける月の不思議。今日も東の空に月が昇ります...
運命/月のはなし/月の神話/月の科学/月の神秘
月の図像学/月のことば/月の本 資料編

月の本

 「月の癒し」
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心と身体を美しく導くための「月のリズム」健康法。
特製「月の星座カレンダー」付き。
月の癒し

 「月的生活 」    
月はいつも人の心を照らし暮しに潤いをもたらしています。
月のことを知ると人生が2倍楽しめるのです…。
月と季節の暦をもとに新しい生活スタイルを提案し
豊かな「ムーン・ライフ」を創造する月ごよみルネサンス。
月的生活


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Posted by sara1116 at 16:52│Comments(0)clip!月の扉