2010年07月29日

月の組曲 

ca-piano

『月の輝く夜に』

細い三日月が東の空に上り、半月から満月へ
そして欠け始めてはついに消えていく。

灯火の不自由なその昔、月明かりは自然からのありがたい贈りもの。
海の人にとっては潮の満ち引きが、山里の人にとっては田畑の仕事で
また、人の生き死にや月毎の女性の生理も月の満ち欠けと深く関わっていた。
コヨミは日読(かよみ)…それは月の満ち欠けから日を読んだ
月読尊(つきよみのみこと)が残してくれたもの。

三日月から始まって弓張月、望月、十六夜<いざよい>
立待月<たちまち>(十七日)居待月<いまちづき>(十八日)
寝待月<ねまちづき>(十九日)更待月<ふけまちづき>(二十日)へと
また夕月や夕日夜、有明月やおぼろ月など、情趣に染められた月も生まれた。
そして季節の移ろいの中、花月や雪月花などの花鳥風月は
自然を愛でる繊細な美意識となって、日常の営みに彩りを添えてくれた。

太陽と違って、月は見つめることのできるもの。
かげりを持ちつつ白、青、黄、橙と、折々にその色を変える。
先人が月を見て切ない無常を感じたのは、欠けたり丸く戻ったりと
移ろう色や形に生きとし生けるもの、栄枯盛衰を見たからではなかったろうか。

皓々と「月の輝く夜」は肌から差し込んだ月光が胸に妖しさを生んだ。
そう、満月の夜には何かが起こると。
「夢見がちな」「ロマンチックな」という表現にも" Moon " が当てられた。
その先で「とっても幸福だ」となれば、それこそ " Over the Moon "。

昔、月を船や鏡に見立てた古人は、そこに餅をつくウサギを発見し
また帝<みかど>をも袖にした「かぐや姫」を住まわせた。
科学の目で見れば、そこにはただの沈黙の死の世界。
でも、人々の様々の想いを抱いて、月は天空に浮いてきた。
夜が明るくなって月影は薄くはなったが、変わったのは私達で月ではあるまい。
「月への散歩道」は誰にだってあるのだ。

さあ、歩を進めて月への旅を始めよう。
砂漠の三日月か、山上の満月か、あなたの胸にはどんな月が浮かぶだろうか。

井上 勝六

w7

八ヶ岳山麓より静かに流れるアコースティックの響き…。
それは大自然からのメッセージ。
生命への慈しみと温もりを感じ
”やすらぎの記憶”を辿りながら永遠の夢想へと誘います。
大自然に静かに響く、リラクゼーション・サウンド。

月の組曲 moon suite
Tatsuya Koumazaki & Febian Reza Pane



〜『月の組曲』によせて〜

今夜は月がどんな形をしているか知っていますか?
月のリズムは鉱物、植物、動物、人間の誕生から死に至るまでの
すべてに関わりがあり、人と月、動物と月、自然と月、地球と月
どれも、とても奥深いつながりを持っています。
けれど都会で暮らしていると月や星を見る機会が非常に少なく
あまり気にも止めていない人が多いのではないでしょうか。

どうかもっと「月と話」をしてみて下さい。
忙しさにまぎれて月を見ていても、月は何も語りかけてはくれません。
心を静かにし、安らいだ気持ちで月と向かい合う。
そして自分自身の心の扉が開かれた時に月と話ができるような気がします。

僕の曲のほとんどは、満月の前後に創られていて
それはまるで自分の中から新しい命が誕生するかのように生まれてきます。

ある春先、満月が飯盛山から出てきて真上近くまで昇るのを見ていた時
『月の組曲』第一章「月の忘れもの」が生まれました。
以来、毎回の満月の前後に『月の組曲』それぞれの曲がごく自然に書けるようになり
それからは満月のときはもちろん、新月、半月、どんな時でも
月は無条件に無限のエネルギー、そして無限の愛を注いでくれています。

そんなお月様と出会えて「月のわらべうた」「下弦の月」も
続けて書き上げることができました。
月は永遠の光りと未知なる力をいつでも私たちに与え、照らし続けています。

たまには何も考えずに月を見てみませんか。

小馬崎 達也
http://www.mt8.ne.jp/~pangaea/ 

moonline



「黒曜石の宇宙 月のペンダント」

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Posted by sara1116 at 13:37│Comments(0)TrackBack(0)clip!月の癒し

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