2014年11月29日

2014年12月☆星空情報と月見暦 

tukiumi

12月14日頃、「ふたご座流星群」の流れ星が見えそうです。
暖かい服装で夜空を見上げてみましょう。
「冬の大三角」や「オリオン座」など、冬は明るく見つけやすい星や
星座がたくさんあります。日が暮れるのが早いこの時期、
星を目にする機会が増えるかもしれません。

12月は日暮れが早く、1年の中で最も夜が長くなる時期です。
東の空を眺めていると、日暮れとともに明るい星が輝きはじめ
夜が更けていくにつれて水平線からは次々に明るい星々が現れます。
そして夜中には、一年を通して最もにぎやかな星空が頭上にかけて広がります。

流れ星の正体は数ミリくらいのチリが
地球の大気とぶつかって熱くなり、光るものです。
都会では街の灯りに照らされて暗い流れ星は見えません。
今年は遅い時間には月が昇ってきてしまい、さらに見にくくなってしまいます。
ピークと考えられている21時ごろがおすすめです。
できるだけ街灯などが目に入らない場所が良いのですが
くれぐれも安全には注意してください。

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特に明るい星を結んでいくと、「冬のダイヤモンド」とよばれる
大きな六角形の輝きを見つけられ、冬のダイヤモンドの真ん中で
平家の旗印のように赤く輝く平家星と、ひときわ明るい大星(おおぼし)、
明暗ふたつの星がペアになったふたつ星を結ぶと
「冬の大三角」とよばれる大きな正三角形の輝きも見つかります。
これらの明るい星は街中でも見つけることができますが
海上の暗い夜空ではさらに、街中では見つけにくい釣鐘形( )をした「つりがね星」や
その近くには歌でも有名な「すばる」、鼓の形をしたつづみ星(オリオン座)の中には
「小ミツ星(こみつぼし)」なども見つかります。空の条件がよければ
すばるの中には6個の星が見つけられ、小ミツ星の真ん中は
よくよく見ればガスをまとってぼんやりしていることがわかります。

このぼんやりしたところはオリオン星雲とよばれており
今にまさにこのガスの中で、星が生まれていることがわかっています。
一方、平家星はまもなく爆発して死んでしまうと考えられています。
いつまでも変わらぬように見える宇宙の星々ですが
星々もまた、変化し続けているのです。

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12月の天象
宵の西空低く火星が出ている。金星はさらに太陽に近く、見るのは困難。
明けの空では、土星が太陽から離れ、見え始める。
明けの空の木星は、9日に留となりしし座で逆行を始める。
翌年の2月7日、しし座に近いかに座で衝となる。

14日23時に極大となるふたご座流星群は、夜半に下弦の月が昇り
月明かりの影響を受ける。下弦の日であるが月出までは好条件。
ふたご群の放射点は、夕方6時ころ地平線上に昇り
夜中過ぎの午前2時前に高い空で南中する。
そのためこの流星群はほぼ一晩中観測できる。

22日は冬至。今年は旧暦の11月1日が冬至で、いわゆる「朔旦冬至」となる。
冬至の日付は22日が3年続き、翌年に21日になるというパターンがしばらく続く。
次の21日の当時は2016年。 

14日から15日にかけて見ごろを迎える「ふたご座流星群」。
また、夕空に戻ってきた金星と細い月が並ぶ現象も見逃せません。

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pin42014年12月  主な天体情報


2日(火)  
ほうおう座流星群 幻の流星群が58年ぶりに出現?

1956年12月5日に突如出現し、南極観測船の宗谷で
唯一観測されたのが、ほうおう座流星群です。
このときは1時間あたりに最大で300個もの流星が出現しました。
しかし、その後は一度も出現しておらず、幻の流星群とよばれてきました。
観測の最適地は南大西洋とされています。
日本では昼間にあたってしまう上に、輻射点もはるか地平線下にあり
条件的には最悪です。

6日(土)
満月。次の満月は来年1月5日。
未明、月とアルデバランが並ぶ
夕方〜翌7日未明、月とアルデバランが接近
(未明とは並び方や間隔が異なります)

9日(火)
15:48 木星が留・以後逆行 

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11日(木)  
深夜〜翌12日明け方、月と木星が並ぶ

12日(金) 月と木星が近づく 
深夜〜翌13日明け方、月とレグルスが接近。
今月も月と木星が近づきますが、先月と同様に間隔は広いままです。
東京で最も近づくのは10時32分で、昼間の話です。
その時ですら間隔は5.6度もありますから、実際に観測できる夜間では
もっと広がった状態です。朝の5時ごろですと、5.9度まで広がっています。
満月を過ぎたとはいえ月齢は19.3で、月はまだまだ太っています。
月明かりがまぶしいですが、木星は-2.4等と明るいですから
すぐに見つけられるでしょう。12月12日は2014年で最後となる月と
木星の接近ですから、楽しんでおいてください。 

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13日(土) 月が最遠:8時3分(視直径29分32秒)

14日(日)
下弦(夜半に東の空から昇り、明け方に南の空に見える。
下弦〜新月は夜空が暗く、星がよく見えます)
 
ふたご座流星群の活動がピークの頃
12月、ふたご座は、日暮れまもなく東の空に姿を現します。
このふたご座から流れ出るように見える「ふたご座流星群」が
毎年14日前後に見られます。流星群の流れ星は
輻射点とよばれるところを中心に、放射状に流れます。
輻射点を中心に、なるべく広い空を眺めてみましょう。
今年のピークは14日21時ごろ。この日は日付が変わるまでは
月が昇ってきませんので、なかなか好条件です。
月が昇るまでなら、1分に1個くらいの流れ星が見られる可能性があります。

month_text201412
 
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17日(水)  
未明〜明け方、月とおとめ座のスピカが接近
 
20日(土)  
夜明け前の東の空に月と土星が並ぶ
11月19日に「合」となった土星は12月下旬になると
夜明け前の東の空に姿をあらわします。
土星に月が1.1度まで大接近します。
といっても、さすがに太陽に近く観測条件はあまり良くありません。 
2014年は月と土星が接近する様子が毎月のように見られますが
この日も新月前の細い月と土星が接近します。
土星が0.5等級と肉眼では見えにくいですが
低倍率の双眼鏡や望遠鏡を使って観測してみてください。

月と金星の共演の3日前、20日には、月と土星が大接近します。
やはり細い月ですが月齢は27.3、つまり明け方に
東の低空に見える月ということになります。
月と土星の間隔は1度ほどしかなく、腕を伸ばして指1本分の幅に
両天体が収まってしまうほどの大接近です。
こちらもやはり低空での現象なので、南東の方向の
見晴らしが良い場所で眺めてみましょう。
双眼鏡を使うと見つけやすいことや地球照が楽しめること
写真撮影のよいターゲットになることなども、月と金星の共演と同じです。
明け方の空と夕方の空、4日間で2度の細い月と惑星の接近を
暖かい格好でぜひお楽しみください。

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22日(月)
新月(下弦〜新月は夜空が暗く、星がよく見えます)
冬至(北半球では、一年のうちで一番夜が長い日)
こぐま座流星群が見ごろ
※月明かりがなく、観察条件は良い
1時間に5個くらいの出現か 
 
23日(火)  
夕方、細い月と金星が並ぶ

23日の夕方、細い月と宵の明星の共演
今年1月上旬に夕空から姿を消し、9月下旬までは
明け方の東の空に見えていた金星が、およそ1年ぶりに
再び夕方の西の空に戻ってきます。
今月中はまだ高度が低くあまり見やすくはありませんが
南西の方向が低空までよく見渡せる場所で探してみましょう。
マイナス4等と明るく、冬の空は透明度が高いこともあり
案外よく見えるかもしれません。

23日には、月齢1.3という極細の月と並んでいる光景が楽しめます。
これほど細い月は、意識していないとなかなか目にすることができません。
もしかすると、月よりも先に金星のほうが見つかるかもしれません。
肉眼でもわかりますが、双眼鏡があると見つけやすいでしょう。
うまく見つけられたら、月の暗い側がほんのりと見える地球照も楽しんでみてください。
また、美しい夕景を写真に収めてみるのもお勧めです。

23moon_venus

25日(木)  
夕方〜宵、細い月と火星が並ぶ
月が最近
:1時42分(視直径33分44秒)
 
クリスマスに大きな三日月
19時頃ですと、地球と月の距離は36.51万Kmです。
1月4日の36.29万kmや来年1月23日の36.17万Kmにはおよびませんが
それでも平均よりも地球に大きく近づいています。
最も小さな三日月となる来年の8月17日の場合は40.56万Kmですから
この日と比べて10%も近い位置にあることになります。

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29日(月)
上弦(日没ごろに南の空に見え、夜半ごろ西の空に沈む)

12月末  これから高度を上げてくる金星
金星は10月24日に外合となり、太陽と同じ方向へやってきました。
これを境に金星は夕方の西天へ移りましたが
いっこうに姿を見せてくれません。それというのも
日の入り時刻における金星の位置は、地をはうように太陽から離れていくため
高度が高くならなかったのです。しかし、2014年の年末ごろから変化が表れます。
金星が動く向きを変えて、高度が次第に上がり始めます。

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◆12月14/15日 ふたご座流星群極大
年間最大の出現を見せる流星群。
2014年のピークは日本時刻の21時頃にあたっているが
14/15日は一晩中多くの流星が期待できる。
ただし2014年は下弦の月明かりが少し邪魔をするので
出現数は50〜60個程度か。
13/14日であれば極大夜の半分程度の出現だが、15/16日になると
極大夜の4分の1程度に減少してしまい、明るい流星も一気に減少する。 

毎年12月14日ごろを中心に活発な活動を見せるのが「ふたご座流星群」です。
年による当たり外れがなく確実な出現が見られ、数も比較的多いので、
流れ星を見るチャンスです。
夜が長いことも、流れ星を見る上では好都合です。
1つでも多くの流れ星を見るためには、なるべく見晴らしが良い場所で
町明かりなどが少ない方向を眺めるようにしましょう。
14日から15日に日付が変わる前後に半月が昇ってきますので
月の光が目に入らないようにするとさらに見やすくなります。
また、流れ星は「ふたご座」の方向にばかり飛ぶわけではなく
空のあちらこちらに見えますので、空を広く見渡すとよいでしょう。

14meteor

活発な出現を見せてくれるふたご座流星群。
極大の頃下弦の月明かりがあるので
夜半後は条件があまりよくありませんが、火球が飛ぶこともありますので
月明かりを気にせず観測しましょう。

ふたご座流星群の性質
極大出現数(ZHR):120
光度比: 2.6
対地速度: 35km/s 

20141214_astro

ZHR:天頂出現数(てんちょうしゅつげんすう、Zenith Hourly Rate)
観測者に見える流星の理論的な最大数。
流星群の放射点が天頂にあって、光害のない
理想的な条件で見ることのできる、1時間あたりの流星の数をあらわします。  

◆12月22/23日 こぐま座流星群極大
輻射点がこぐま座にあり、24時間沈まないため、一晩中観測できる流星群。
ただし、輻射点高度は明け方の方が高くなる。2014年は新月で、月明かりがない。
出現数は平年であれば 5個/時程度だが
平年の2倍から数倍の活発な出現を見せる年もある。
極大は比較的シャープで、1〜2日ずれると流星数がだいぶ減少する。

※ 出現数は人工光害のほとんどないところでの大体の値。月明かりを考慮して推測。
※ 流星群のピーク時刻は全地球的なもの。実際には観測地の輻射点の高度が重要。
※ 「13/14日」は「13日から14日にかけての夜」を意味します。 

2014年12月 ガリレオ衛星の相互食

クリスマスが近づくと、街はクリスマス一色になります。
きれいに飾られたクリスマスツリーや、点滅するネオンサイン。
どれも綺麗で見とれてしまいますが、そんな中、ちょっと夜空を見上げてみてください。
夜空の綺麗な星たちのきらめきが、優しくあなたを包んでくれることでしょう。

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★天文記念日

12月02日 ●日本人宇宙飛行記念日
1990年(平成2年)12月2日、TBS記者の秋山豊寛氏が
ソ連(当時)のソユーズ宇宙船で日本人初の宇宙飛行に成功。
12月03日 ●カレンダーの日
12月04日 ●E.Tの日
1982年(昭和57年)の12月4日、映画「E・T」が日本で公開された。
E・Tとは、Extra-Terrestrial(エクストラ・テレストリアル)。
宇宙人探しの「SETI」の中央2文字と同様の語。
12月09日 ●地球感謝の日
あらゆる命の源である地球に感謝し、その思いを多くの人に伝える日をと
2009年9月に青木稚華氏が制定。
日付は12月が1年最後の月であることと、9日は地球の球の語呂合わせから。

参考サイト

国立天文台 | ほしぞら情報
http://www.nao.ac.jp/astro/sky/
Nikon | 星空案内 |  
AstroArts : 星空ガイド
星空ガイド 
つるちゃんのプラネタリウム
kenko-tokina 天文イベントをチェック!
天文現象 - 大崎生涯学習センター
星空情報

◎用語解説
極大(きょくだい)・・・条件が最もいいときのこと
(く)・・・地球から見て太陽と90°離れた状態
視直径(しちょっけい)・・・地上から見た星までの角度
(しょう)・・・地球に一番近い状態
星食(せいしょく)・・・星や惑星が月に隠れる現象
等級(とうきゅう)・・・星の明るさの単位。数字が小さいほど明るい
°(ど) ′(ふん) ″(びょう)・・・角度の単位
離角(りかく)・・・太陽から離れている角度 
 
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月暦

 0_0_0_0_0_0_0_0_0_0_0_0_icon_moonsilver2014年12月の月暦 ☾*
 

 満月 *   6日 21:27
 下弦 * 14日 21:51
 新月 * 22日 10:36
 上弦 * 29日 03:31

html

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月の冬の季語
冬の月 (フユノツキ)
寒月 (カンゲツツ)
寒三日月 (カンミカヅキ)
月氷る (ツキコオル)
月冴ゆる (ツキサユル)

冬の月はなぜ高度が高い?   
冬の月は空の高いところに見える気がしますね。
太陽が季節によって高度が変わることはよく知られています。
夏の太陽は空高く上り、冬の太陽は低くなります。
つまり月は太陽と逆ということになります。これはなぜでしょうか。

太陽の一年の動きを天球の上に描いてゆくと
天球を一周する一本の線になります。
これを黄道と呼びます(「おうどう」、または「こうどう」と読みます)。
実際には地球が太陽の周りを一年に一周しているのですが
地球から太陽の動きを見ていくとこのようになるのです。
黄道をよく見てみると、天の赤道をまたいで北へ行ったり
南へ行ったりしています。
これは地球の自転の軸が傾いているからです。
黄道が赤道の北にあるとき、これは季節でいうと夏にあたります。
この時太陽は空高く昇ります。一番北へ行くときが夏至(6/21ごろ)です。
一方、冬の時は黄道は天の南にあり、太陽の高度は低くなります。
最も低くなるのは冬至(12/21頃)です。 

moon_sepia冬の満月は高く昇る「月天心」

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冬(冬至)の最初の満月は「Moon after Yule」
イースターと並んでキリスト教の大きな行事である
降誕祭(Yule)を挟んだ秋の最後の月 Moon before Yule と
冬の最初の月 Moon After Yule も、同様に確固たる地位を持っており
秋の最初の満月で秋の収穫を意味します。
Harvest Moonと狩猟期に入る頃に訪れる
その次の満月 Hunter's Moonも決まっているため
冬至の約1ヶ月前にやってくる秋の3番目の満月は
もう一つの余分な月になります。

冬の満月の名前
Full Winter Moon 冬の満月 植民地時代のアメリカ 
Full Cold Moon 冷たいの満月 アメリカ先住民チェロキー族 
Full Cooking Moon 料理の満月 アメリカ先住民チョクトー族 
Full Quite Moon 素晴らしい満月 ケルト 
Full Wolf Moon
オオカミの満月 イギリス中世、アメリカ先住民 英語名では2月の満月の名 
雪と寒さの深い冬の最中、オオカミの群れが餓えて遠吠えをし歩き回ることから 
Full Old Moon 昔からの満月 単に "old Moon" といえば下弦の月を表す
Full Storm Moon 嵐の満月 吹雪が厳しい頃 
Full Great Spirit Moon 偉大な精霊の満月  
Full Big Winter Moon 大きな冬の満月  
Full Chaste Moon 汚れなき満月  
Full Ice Moon 氷の満月  
Full Snow Moon 雪の満月 大部分のアメリカ先住民の部族は2月の名前としている 
Full Nursing Moon 育てている満月  
Full Milk Moon ミルクの満月 

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Posted by sara1116 at 22:00│Comments(0)clip!月の暦