2016年01月28日

2016年2月 星空情報と月見暦 

2月といえば年間を通して一番寒い月かもしれません。
しかし夜空の方は、早くも春の星座がちらほらと見えはじめてきます。

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宵空では「オリオン座」や冬の大三角が美しく輝き
寒さを忘れ見入ってしまいます。
また、明け方には水・金・火・木・土星が勢ぞろい。
日によってはそこに月も並びます。
防寒の準備を万全にして、月や惑星を眺めてみましょう。

今月も上旬に、明け方の空で月と3惑星の共演が見られます。
早起きしてしっかりと防寒の準備をして眺めてみましょう。
また同じく明け方には、よく目立つ金星のそばに水星が並んで見えています。

東京の星空

厳寒期ですが,冬の星座は明るい星が多く豪華です。
星座を結ぶのが苦手な人でもオリオン座のような
特徴ある星の並びがある冬は、他の季節より星座を見つけるのが楽になります。

木星は群を抜いて明るいですから
午後10時頃には東南東の空高く輝いているのがすぐにわかると思います。

7日の明け方の空で水星が西方最大離角を迎えますが
午前5時半の東京での地平線高度が3°でほぼ地平線すれすれです。
すぐ横には新月前の細い月と金星がありますので
東南東の地平線近くを双眼鏡でさがしてみてください。

2月〜4月は夕空の黄道光が観望好期です。
黄道光は日没直後に黄道に沿ってぼーっと見える光芒ですが
空が暗く澄んだところでしか見られません。
山などへ行く機会があったら日没直後の西の空を注意して眺めてみてください。
 

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520613f92016年2月の主な天文現象


1日(月)
下弦(夜半に東の空から昇り、明け方に南の空に見える。)
未明〜明け方、月と火星が並ぶ

2日(火)  
未明〜明け方、月と火星が接近

3日(水)
節分

4日(木)  
立春(太陽黄経315度)こよみの上で春の始まり
未明〜明け方、月と土星が接近

6日(土)  
明け方、細い月と金星が並ぶ

7日(日)  
水星が西方最大離角(明け方の南東の低空で金星と並んでいます。
明け方、細い月と水星が並ぶ

8日(月)
新月(下弦〜新月は夜空が暗く、星がよく見えます)

13日(土)  
このころ、明け方に水星と金星が接近

15日(月)
上弦(日没ごろに南の空に見え、夜半ごろ西の空に沈む)

16日(火)  
夕方〜深夜、月とアルデバランが大接近

19日(金)
雨水(太陽黄経330度)

22日(月)  
夕方〜翌23日明け方、月とレグルスが接近

23日(火)
満月。次の満月は3月23日です。
深夜〜翌24日明け方、月と木星が接近

24日(水)  
宵〜翌25日未明、月と木星が並ぶ

26日(金)  
深夜〜翌27日明け方、月とスピカが接近

27(土)
月が最遠:12時28分(視直径29分28秒)


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pinmppnb月と惑星たちの共演

2月2日は月と火星、4日は月と土星、6日は月と金星がそれぞれ接近します。

月と惑星たちの共演
 
明け方の南東の空に、金星・火星・土星と明るい惑星が見えています。
2月4日の立春の前後には3惑星がだいたい等間隔で並んでいて
ちょうど1日おきに、月がこれらの惑星に順番に接近していきます。
肉眼や双眼鏡で眺めてみましょう。

2月2日、「てんびん座」にある火星に下弦翌日の月齢23の半月が接近します。
5月末に地球と最接近する火星の色や
明るさがかなり目立つようになっていて見ものです。
このペアは先月1度まで大接近したのが記憶に新しいところですが
今回はそこまで近づくわけではありません。
最も近づくのは2月1日の18時半ごろですが
地平線下で観測することはできません。
実際に観測できるのは日が変わってから
2月2日に月と火星が昇って以降になります。

2日後の2月4日、立春の朝には「へびつかい座」にある土星と
月齢25のやや細い月が接近します。今回の3つの接近のうちでは
月と惑星との間隔が最も小さい現象です。
接近の様子は肉眼でも美しく眺められますが
天体望遠鏡をお持ちであれば月のクレーターや土星の環も観察してみましょう。
最も接近するのは東京の場合で3時55分です。
月齢は24.7で三日月よりも少し太っています。
土星は月から見て右側からやや下方向にあります。
明るさは0.5等と明るいですから、簡単に見つけられます。
土星から右方向へ7.5度離れたところには
さそり座の赤い1等星アンタレスも見えます。
黄土色をした土星との色の違いを比べながら
3天体をまとめてご覧になってください。

さらに2日後の2月6日、空が明るくなり始めたころに
「いて座」の金星と細くなった月齢27の月が並びます。
かなり低いところでの接近となるので、南東の空の
見晴らしが良いところで眺めてみましょう。金星のまぶしい輝きや
地球照(地球で反射した太陽の光で月の暗い側が照らされ
ほんのりと見える現象)の美しさは必見です。 

月と惑星たちの共演2

もう一つの明るい惑星、木星には、2月23日から24日にかけて満月が近づきます。
満月と木星が南東の空に高くなるころには「しし座」も空を駆け上り
東の空には「春の大三角」が、北東の空には「北斗七星」が見えています。
月と木星の共演だけでなく、春の星々も一緒に見上げましょう。

月と木星のペアは先月の元旦に接近した後、28日にも近づいて
一ヶ月の間に2度の接近がありました。
そして2月は24日に再び近づいて両者が並びます。
2月24日の19時半ごろ、月齢は15.8で前日が満月です。
大きな月の真上へ5.0度離れたところに木星があり、縦に並んでいます。

 pin4月が金星と水星に接近

月が金星と水星に近づく 2016年2月6日


明け方の南東の低空には明けの明星・金星が輝いています。
金星はマイナス4.0等ととても明るいため、高度が低くてもよく目立ちます。
また、惑星の中でもっとも太陽に近い水星が7日に西方最大離角となります。
上旬の水星の高度は日の出の30分前で10度ほどで
近くには金星も見えています。6日から7日にかけて
この金星と水星に新月直前の細い月が見かけ上近づきます。
もともと金星と水星は13日の最接近を目指して近い位置関係にあり
そこへ月が加わる形になります。
早起きして月や金星を目印に、朝焼けの中の水星を探してみましょう。

2月6日。この日は月が金星の上方へやってきます。
金星との間隔は5.8度と開いており、ちょっと離れた感じがします。
金星と水星の間隔は5.0度ですから、こちらも少し間隔が開いています。
金星は明るいので問題ありませんが、水星の明るさは0.0等です。
薄明中で空が明るい上に低空で見づらいですから
双眼鏡を準備しておかれた方がよいかもしれません。

月が金星と水星に接近
 
翌日の2月7日。月齢は一つ上がって昨日よりも月が細くなります。
位置も大きく移動しており、今日は水星の左隣にあります。
水星との間隔は4.6度と、昨日の金星よりも少し近い距離にあります。
金星と水星の距離も4.7度と、昨日より少しだけ縮まりました。
3天体合わせて緩やかに集まる、といったところでしょうか。
美しい夜明け前の薄明の空で、3天体の接近をお楽しみください。 

水星と明けの明星・金星


pin4水星と明けの明星・金星

13日に水星と金星が4.0度まで近づいて斜めに並びます。
日の出の時刻は6時31分ですから日の出まで50分ほどしかなく
すでに薄明が始まっています。
金星の高度は6.7度で、水星は4.0度しかありません。
この後高度は上がってきますが、空はだんだんと明るくなってきます。
明るい金星はともかく、水星の明るさは-0.1等ですから
空の明るさに負けない時間帯に見ることが肝要です。
今回の間隔は4.0度ということで、それほど接近という感じではありません。
それでも水星は2月7日が西方最大離角で条件が良いですから
見逃さないようにしてください。

水星と金星が斜めに並ぶ 2016年2月13日
 
夜明けの空では水星も見やすくなっています。
金星を目印にして見つけてみましょう。

水星は太陽に近いところにあるため
明け方の東の空か夕方の西の空にしか見えません。
そのため明るい空の中で探さなければならず
しかも地平線から高いところまで上らないので
明るいときには0等級になり肉眼でもじゅうぶん見つけられるにもかかわらず
実際に見るのはなかなか大変です。

その水星を見つけるチャンスが、1月末から2月中旬ごろに訪れます。
明けの明星というわかりやすい目印が近くに並んでいるのです。
間隔は4度〜10度ほどで、腕を伸ばしたときの
指の幅の2〜4本分ほどにあたります。
まず金星を見つけたら腕を伸ばして指を揃え、指の端を金星に合わせて
左下のほうを探すと水星が見つかるはずです。
金星よりさらに低いので、見晴らしが良いところで観察しましょう。
双眼鏡があれば肉眼よりもずっと見つけやすくなります。
双眼鏡で見つけた後、視野の中に見える地上の景色を頼りにすれば
肉眼でも水星がわかるでしょう。
高さや見つけやすさ、空の透明度といった点で
今年のうちで一番水星が見やすいタイミングです。
月や他の惑星と共に、ぜひ水星も眺めてみてください。

pin42月24日宵の空で月と木星が接近

月が木星に接近

3月8日に衝を迎える木星が観望の好機を迎えつつあります。
木星はしし座にあり、日の入り後、しばらくすると
東の空から昇ってきて、ほぼ一晩中見えています。
23日から24日にかけて、この木星に
ほぼ満月の明るい月が、見かけ上近づきます。
月明かりがあると星座を形作る星々は見えにくくなりますが
マイナス2.4等で輝く木星は、月明かりの中でもたやすく見つけられるでしょう。

日没後の東の空で、満月近くの月と木星が接近している様子が見られます。
満月の光はとても明るいので、普通の星であれば見づらくなってしまいますが
木星の明るさはマイナス2.5等級もあるので充分見つけられます。
10倍以下の双眼鏡ならば、二つの天体を同時に見ることができるでしょう。

pin4カノープス 観察のチャンス

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りゅうこつ座の1等星カノープスが見つけやすい時期です。
カノープスは、日本(北日本を除く)では南中の時でも
地平線すれすれの低空にしか見えませんが、南の地域ほど高く昇るため
比較的見つけやすくなります。
北日本では地平線より上に昇らないため、見ることができません。
カノープスは、全天で2番目に明るい白色の1等星ですが
空の低い場所に位置するために地球の大気の影響を受け
本来より暗く赤っぽい色に見えています。
よく晴れた夜に、南の空が開けた場所で、冬の大三角や
おおいぬ座のシリウスを目印にして、南の地平線すれすれに姿を現す
カノープスを探してみましょう。


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参考サイト


国立天文台 | ほしぞら情報
http://www.nao.ac.jp/astro/sky/
Nikon | 星空案内 |  
AstroArts : 星空ガイド
星空ガイド 
つるちゃんのプラネタリウム
天文現象 - 大崎生涯学習センター
星空情報

◎用語解説
極大(きょくだい)・・・条件が最もいいときのこと
(く)・・・地球から見て太陽と90°離れた状態
視直径(しちょっけい)・・・地上から見た星までの角度
(しょう)・・・地球に一番近い状態
星食(せいしょく)・・・星や惑星が月に隠れる現象
等級(とうきゅう)・・・星の明るさの単位。数字が小さいほど明るい
°(ど) ′(ふん) ″(びょう)・・・角度の単位
離角(りかく)・・・太陽から離れている角度 

 
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 pin4 2016年2月の月の暦 ☾*

月暦


   下弦 *   1日 12:28
   新月 *   8日 23:39
   上弦 * 15日 16:47
   満月 * 23日 03:20

夜空のカレンダー - てんきとくらす [天気と生活情報
 

moon_sepia2月:Snow Moon(雪月)
北アメリカの2月は寒さが厳しく雪が多いため、2月の満月には
Snow Moon(雪月)という名前が付きました。
Storm Moon(嵐月)やHunger Moon(飢餓月)
Blackbearmoon(クロクマ月)  Eldermoon(長老月)などもあります。


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新月 2016年2月 8日 23:40(水瓶座)
満月 2016年2月23日 03:10(乙女座)

新月:新たな創造のエネルギー《新月の過ごし方》
新月は新しい目標を掲げたり、お願い事をする日。
新しいことのスタートにも最適な日です。
新たな創造のエネルギーに満ちあふれる日。
新月の時刻には新たな創造のエネルギーが降り注ぎます
新たな出来事をスタートさせるには、新月の時刻が最適です。

満月:達成のエネルギー《満月の過ごし方》
満月は満たされた気持ちになり、全ての事に感謝の気持ちを強くする日。
この世に生まれたこと・命があること・太陽が出ていること
月が出ていること・おいしい空気が吸えていること・水があること
・・・・様々なことに感謝をする。それがその先の幸せへと繋がるのです。
人間は一人では生きてゆけません。
周りの方にも感謝をし、その気持ちを大切に・・・。

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Posted by sara1116 at 22:56│Comments(0)clip!月の暦