2016年10月31日

2016年11月 星空情報と月の暦 

11月は日暮れが早く空は澄んでおり、また晴れの日も多く
本格的寒さはまだ。星を見るにはよい季節です。
夜半になると賑やかな冬の星座も見やすい位置まで上ってきます。

秋の星空には1等星こそ少ないものの、天頂に見える「秋の四辺形」や
そこから連なるアンドロメダ座、カシオペヤ座、さらに南の空のくじら座や
東のおひつじ座など、2等星を含む星座は意外と多い。
また、東の地平線からは座やおうし座、オリオン座など
1等星を持つ冬の星座も昇り始めています。

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月や惑星現象では、3日の夕方に細い月と
金星、土星が正三角形に並ぶのが楽しみです。
また14日の満月は、今年一番大きく見える満月(スーパームーン)となります。
一見してわかるほど大きく見えるわけではないですが
「言われてみれば大きいかも」と気にかけて眺めてみましょう。
翌日の夜、15日深夜から16日には月がおうし座のヒヤデス星団や
アルデバランを隠す食が起こります。
今年5回のアルデバラン食のうち最も好条件なので
深夜ではありますがぜひ観察してみましょう。 

6日に好条件で極大を迎えるおうし座南流星群は
1時間に5個程度の小さな流星群ですが
10月初旬から11月末まで長い期間流れます。
極大の頃は上弦の月がありますから、月没後の夜半過ぎからが
観測条件も良くなります。十分に防寒対策をして観察しましょう。

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14日の満月は月の最近と重なり大きな満月が見られます。
近年このような条件の満月をスーパームーンと呼んで話題になっていますが
スーパームーンは古来からの天文学の用語ではありません。
占星術師 Richard Nolle氏によって定義された言葉とのことで
占星術由来の言葉です。
スーパームーンとは、月がその軌道上において地球と最近となる位置で
新月または満月を迎えた場合のことで
通常より大きな状態の月を楽しむことができます。

地球から月への距離の平均は約385,000km、
2016年11月14日の月は356,509km。
月が最接近する場合の距離は356,400km 〜 370,400km ですから
この日はスーパームーンの中でも特に大きく立派な月を見ることができるでしょう。

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17日のしし座流星群極大は、満月後で一晩中月明かりがあるため条件がよくありません。
母天体のテンペル・タットル彗星は2年前の2014年に遠日点を通過し
流星群の活動も低下しており、出現は1時間に10個程度。
痕が残る高速の流星を見かけたら、しし座流星群の流れ星です。


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pin42016年11月の主な天文現象

今月初めごろ、夕方の西の空で金星と土星が並んで見えています。
3日にはそこに細い月が接近して三角形に並び、美しい光景となります。
ぜひ観察してみましょう。また、今月14日には今年一番大きく見える満月が空に輝きます。
ちょっと気にかけて見上げてみてください。

スライド41

 
1日
04時29分:月の距離が最遠(1.058、40万6662km、視直径29.4′)

2日  
夕方、細い月と土星が並ぶ

3日
細い月と金星、土星が並ぶ

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4日
22時05分:月が最南(赤緯-18°44.2′)

6日  
夕方〜宵、月と火星が接近

6日 月と火星が接近
 

7日
立冬(太陽黄経225度)

8日
04時51分:上弦

12日
このころ、おうし座北流星群が極大
(見頃は月明かりの影響がない11月上旬の夜半頃。1時間に2個程度)

14日
20時21分:月の距離が最近(0.927、35万6509km、視直径33.5′)
22時52分:満月 今年一番大きい満月(スーパームーン)

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15日
夕方〜翌16日明け方、月とアルデバランが大接近

16日
アルデバラン食(東京の場合、午前2時23分潜入、午前3時27分出現)

 アルデバランが月に隠される

17日
このころ、しし座流星群が極大
(見頃は18日の未明。1時間に2個程度。月が明るく条件が悪い)

20日
海王星が留

21日
17時33分:下弦

22日
小雪(太陽黄経240度)
未明〜明け方、月とレグルスが接近

25日
未明〜明け方、細い月と木星が接近
細い月と木星が接近
10時49分:月が木星の北01°57′を通る
13時07分:月と木星が最接近(東京:01°07′)

28日
05時08分:月の距離が最遠(1.058、40万6554km、視直径29.4′)

29日
21時18分:新月

30日
16時36分:月が土星の北03°38′を通る 

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pin43日の夕方〜宵、細い月と金星、土星が三角形に並ぶ

夕方の西の空に、宵の明星の金星の輝きが目立つようになってきました。
今月5日ごろまでは、金星の右に少し離れて土星も見えています。
金星よりは暗いものの肉眼でも見つけられるので、一緒に眺めてみましょう
(低いので天体望遠鏡での観察には向きません)。

3日 

pin4月が金星・土星に接近
 
11月初め、日の入り直後の南西の低い空には
10月30日に3度まで近づいた金星と土星がまだまだ仲良く並んでいます。
11月2日から3日にかけて三日月前後の細い月がこのふたつの惑星に近づきます。
黄昏の残る夕空ではマイナス4等級の金星に対して
0等級の土星は見えにくいかもしれませんが
11月3日には月、金星と一緒に小さな正三角形が描けるあたりを探してみましょう。

月が金星・土星に接近

このあと月は、日に日に上弦に向かって形を変えながら
背景の星空の中を移動していき6日には火星にも接近します。
惑星を手掛かりに月の位置と形の変化を楽しみましょう。

pin414日、今年一番大きい満月

月は約1か月の間に、満ち欠けによって形(光っている部分)が大きく変化します。
それに加えて、月の「見かけの直径」も日々変化しています。
もちろん、月そのものの大きさが変化してるわけではなく
月と地球の距離が変わることによって起こる変化です。
 
つまり、月と地球が一番近づいたタイミングの前後で満月になれば
とくに大きな月が見える、ということになります。
近年、こうした「一年のうちでもっとも大きく見える満月」が話題になることがありますが
今年の場合は11月14日(14日宵から15日明け方にかけて)の月が
「今年一番大きい満月」にあたります。

スライド42
 
実際の空で比べることはできませんが、今年最小の満月(4月22日)と並べて比較すると
その違いははっきりわかります。

月は地球の周りを公転していますが、その軌道が楕円形であるため
地球と月の距離は時々刻々と変化しています。そのために月の見かけの大きさ(視直径)も
地球との距離が近いときには大きく、遠いときには小さくというように変化します。
また、月の軌道は太陽や地球などの重力を受けてわずかに変化するため
月が地球に最も近づく位置(近地点)や最も遠ざかる位置(遠地点)での距離は毎回異なります。
11月14日は月が20時21分に近地点(地心距離 約35万6千キロメートル)を通過し
南中時刻の少し前の22時52分に満月となります。
満月の瞬間の月の視直径は約33分30秒角で、これが今年最も大きく見える満月です。

 今年最大の満月

上ってきたばかりの満月はそれほどまぶしくないため、表面の様子をよく観察できます。
また、高度により月の模様は回転して見えるので、日本でよく言われているように
「餅をつくウサギ」に見立てるには、上ってきた直後のほうが想像しやすいでしょう。
満月の頃の月は、日の入り前後に東の空からのぼってきます。
月が低い位置にあるうちに、その大きさと月の模様を楽しみましょう。

pin4アルデバラン食

アルデバラン食

11月16日の未明、満月過ぎの明るい月がおうし座の1等星アルデバランを隠す
「アルデバラン食」が起こります。
ほぼ日本全国で、潜入から出現までの現象を通して観察することができます。
空の高いところで起こるため、良い条件で見ることができますが
望遠鏡や双眼鏡を使うとより詳しく観察できます。 

東京では、アルデバランが月の明るい縁に隠される「潜入」が2時23分頃、
アルデバランが月の暗い縁から現れる「出現」が3時27分頃です。
出現後には、月のすぐ近くでオレンジ色に輝くアルデバランを確認することができるでしょう。

スライド37 alpha_tau

潜入と出現の時刻は地域によって異なります。
また、南西諸島の一部ではアルデバラン食は起こらず、月とアルデバランの接近となります。

pin4しし座流星群

17日の深夜、0時頃から夜が明ける5時ころまでが見ごろになりますが
満月過ぎの月がでているので、見る条件は少し悪いかも知れません。 
しかし、明るく、スピードの早い流星が見えることでも知られていますので
暖かい格好をして夜空を眺めてみてください。 
「しし座流星群」は33年ごとに大出現し、流星雨が降ることでも知られています。
2001年には1時間あたり数千個に達する大出現を見せ、
天文ファンだけでなく、多くの人を喜ばせました。
ただ、今年は数は少ないと思われます。
次の大出現は2032〜34年になると思われます。

しし座流星群極大
 
流星雨の代名詞! 
しし座流星群(しし群)は過去に幾度もの華々しい流星雨を降らせ
流星(群)研究の発端となった流星群です。
その流星雨のすさまじさは、最近では、1966年にHR=15万!(1秒間に40個)、
また、過去には「一瞬たりとも月を2つ並べる隙間がなかった」と称されるなど
ちょっと想像するのも難しいものです。
そのような流星雨のチャンスは西暦の下2桁が33の倍数の年前後にやってきます。
というわけで、そろそろ旬も終盤、次第に平年並みの活動へと戻っていく時期です。
出現数は今後HR=数十→せいぜい10個くらいへと減少していくでしょう。
流星の特徴は、速い、明るい、痕を残す、と三拍子?そろった典型的な派手系です。
輻射点はしし座の頭部にあり、夜半頃に昇り、明け方に最も高くなるので
夜半後が観測に適しています。

しし座流星群
 
しし群の活動の記録は、約1000年前以降非常に多く残されています。
特に1799年には推定HR=ひゃくまん!(1秒間に277.7…)。
そして1833年の流星雨の際に、流星が一点(輻射点)を中心に
放射状に出現することから「流星群」という認識が生まれ
ここから流星天文学はスタートしました。 
一方しし群の母天体であるテンペル−タットル彗星
(55P/Tempel-Tuttle)は1865年に発見され、
1866年にはしし群との関連が指摘されました。
33年ほどの周期を持ち、太陽(地球)に近づく時期に流星雨が出現すること、
さらに流星雨が出現する時期に地球が彗星軌道を横切ることから、
55Pとしし群の関連は素人目にも容易に想像がつきます。

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参考サイト

国立天文台 | ほしぞら情報
http://www.nao.ac.jp/astro/sky/
Nikon | 星空案内 |  
AstroArts : 星空ガイド
星空ガイド 
つるちゃんのプラネタリウム
天文現象 - 大崎生涯学習センター
星空情報

◎用語解説
極大(きょくだい)・・・条件が最もいいときのこと
(く)・・・地球から見て太陽と90°離れた状態
視直径(しちょっけい)・・・地上から見た星までの角度
(しょう)・・・地球に一番近い状態
星食(せいしょく)・・・星や惑星が月に隠れる現象
等級(とうきゅう)・・・星の明るさの単位。数字が小さいほど明るい
°(ど) ′(ふん) ″(びょう)・・・角度の単位
離角(りかく)・・・太陽から離れている角度  


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pin4 2016年11月の月の暦 ☾*

月暦
 

     上弦 *   8日 04:51
     満月 * 14日 22:52
     下弦 * 21日 17:33
     新月 * 29日 21:18

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   満月の12カ月 
アメリカ先住民は、各月の満月に様々な名前をつけていました。
その多彩なネーミングに、彼らの想像力の豊かさが表れています。  

11月 
Beavermoon (ビーバー月)、Initiatemoon (秘儀伝授月)、Nonamemoon (名無し月)

ジビエが美味しい季節の満月は、狩猟月。
11月の満月は、その部族に伝わる秘儀を授けられる日だったのでしょうか。
冬至近くの満月の夜は、1年で最も長いので長夜月なのでしょう。

11月のBeaver Moon(ビーバー月)という名前の起源については
意見が分かれています。
ネイティブアメリカンがビーバーを捕らえるわなを仕掛ける時期から
きているという人もいれば、ビーバーが冬のダム造り(巣作りの一種)に
かかり切りになるからだという人もいます。
Frost Moon(霜月)という名前もあります。

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moon_sepia【十日夜】
11月10日(旧暦10月10日)
 
お月見の日付けを決めるのは旧暦によります。
そもそも旧暦とは月の満ち欠けによりきめられた太陰暦によるもので
現在の日付けは明治6年に太陽の動きで日付けを決める太陽暦に変わったためです。
旧暦によると、春は1〜3月、夏は4〜6月、秋は7〜9月、冬は10〜12月となります。
お月見は別名「中秋の名月」と言われ
特に美しいとされるのが「十五夜」、「十三夜」、「十日夜」となり
それぞれに行事があります。

「十日夜」
十日夜 読み方は「とおかんや」と言います。
旧暦の10月10日に行われる行事です。主に東日本で行われる収穫祭です。
西日本では旧暦の10月から11月にかけて
似た収穫祭がおこなわれますが十日夜とは呼びません。
一般になじみが薄い十日夜、地方によって伝わり方が違うようです。
稲が育つまで田を守ってきた神様が、稲刈りが終わると
山に帰る日が十日夜の時とされ、神様への感謝の気持ちと収穫を祝ってお餅を食べたり
束ねた稲の茎を使い、唱えごとをしながら田んぼの地面をたたき
地面にいる神様を励ましたそうです。また、これには地面の
モグラを追い払うという効果もあるそうです。
この束ねた稲の茎のことを「わらずと」や「わら鉄砲」と言います。

10moon
 
「かかしあげ」という田んぼを守ってくれたかかしに
感謝の気持ちを持ってお供えする行事を行う地域もあります。
地域によっては、この「かかしあげ」を町おこしの一環として
稲刈り後の田んぼにたくさん飾られるようになり
遠くから観光客が見学に来るケースもあるようです。
ちなみに十五夜、十三夜、十日夜と三日とも全て天候が晴れて
月を拝むことが出来ればその年は縁起が良いと言われています。

moon_sepia今年最大の満月

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11月14日の夕方17時過ぎから、朝方6時過ぎまで大きな月を見ることが出来ます。 
スーパームーンとは、地球の周りを楕円(だえん)にまわっている月が
地球に一番近づき、更に満月になる月のことを指します。
普段の満月よりも、最大14%も大きく見え、明るさも30%増していますが
月の明るさは大気の条件の方が効くので、肉眼でそれに気づくことはありません。 
スーパームーンという名前は占星術に由来し、天文学界では使われていませんが
近年一つの天文現象として普及してきています。
 
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今年最小の満月と比べると、14日の満月は直径で14%、面積で約30%も大きくなります。
図を見るとずいぶん差があるように思えるでしょうが
実際の空で月を2つ並べて観察することはできないので、その差は実感しにくいものです。
 
今年最小の満月(4月22日)と並べて比較

最大の(一番近い)満月だからといって何か特別なことが起こるわけではありませんが
やはり「一番」というものには普段以上の魅力を感じてしまうのも事実です。
安全に気をつけて、大きく丸い月を見上げてみてください。

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Posted by sara1116 at 22:00│Comments(0)clip!月の暦